保険の入れ歯と保険外の入れ歯では形も異なってきます。
まず保険の入れ歯では、歯肉を覆う部分の材質はプラスチック、針金の形も大きく分けて2種類くらいに限定され(派生形は何種類もあります)、補強や、プラスチックを少なくするための金属の工夫も限定されています。
そのため、どうしてもプラスチックが多くなったり、使える針金の形が支えの歯に負担がかかりやすい形だったりします。
また、針金同士もバラバラで作成されてプラスチックに埋め込まれている形が多いので、全体としての強度がそんなに強くありません。
それに対して金属床入れ歯では、舌の当たる部分をとても薄くできて舌感を良くしたり、発音しやすくしたりできる他、針金の形も、特殊なもの、自由度の高いものが使えます。
そのため、担当歯科医師がその患者様毎に適した針金の形、配置を考え、なるべく残っている歯への負担が少ないよう、それでいて真っすぐスッと脱着ができ、使い心地がよいように一つ一つ設計することが可能です。
また、裏側の金属と針金部分もつながった形、ひとかたまりで作ることができるため(材質が同じなので)、全体の剛性、強度が高いものが出来上がります。
そしてノンクラスプデンチャーでは、特殊な形で歯への引っかかりを作るので、どちらかというと引っかかり力は強く設定することが可能です。
そのため、保険のものであれば反対側に針金を回さなければならないようなケースでも、片側だけの小さい入れ歯で済むことがあります。
やはり針金が反対側に回ると、とても不快なものです。
片側だけで済むと、着け心地としてもとても楽だと思います。
実際にどのような形になるか、ご興味あられる方はお気軽にご相談ください。
入れ歯の性能は、形だけでなく、材質や作り方によっても大きく変わってきますので、それぞれの項目をご参照いただければ、と思います。